ニュース

〔台湾Startup〕HUD を備えたスマートヘルメット

Posted on 2021/01/06



写真:JARVISH X-AR スマートヘルメット

会社名:JARVISH Inc./酷設工坊股份有限公司
住 所:台北市内湖区内湖路一段 388 號6樓之一
URL:https://www.jarvish.com

 設立 2014 年4月、設立メンバーは3人。それぞれ製品開発、マーケティング、生産管理を担当する。創業は自己資金にて。その後、エンジェル2社からの投資と政府補助金を受けている。創業メンバーには台湾 EMS 大手である鴻海(Foxconn)のネットワーク機器製造部門の経験者がおり、メンバーの業界経験年数は平均すると 20 年前後。今までにない製品を実際の量産モデルにまとめ上げる上でこの経験は大きな力になっている。
 スマートヘルメットの最新製品「X-AR」では左目付近に小型のヘッドアップディスプレイ(HUD)が必要に応じて自動的に出てくる方式で搭載されており、透明なディスプレイに重なる形でいろいろな情報が投影できるようになっている。リトラクタブルな機構部品は自社開発。さらに、5G + AI + AR 技術を駆使した製品の開発力に強みを持っている。製品はクラウドファンディングで購入予約募集中である。
 スマートヘルメットとは、ヘルメットについているシールドの内側にヘッドアップディスプレイ(HUD)を内蔵するのが特徴。他にも高画質 2K対応のドライブレコーダー、ヘッドフォン、マイクロフォン、ブルートゥースによるスマートフォンとの連携、ナビ、ヘルメット間でのグループ通話などが搭載されており、専用のアプリを通じて音声で操作することが可能である。
 JARVISH は 2014 年の設立以来、一貫してバイク用のフルフェイス・ヘルメットに IoT を組み込んだスマートヘルメットの開発を行っている。ヘルメット単体はヘルメット専業メーカーと協力して各種の安全規格に合格したものであり、安全性だけでなく実際に使って実用的であることを重要視している。
 ヘルメットを商材として選んだ理由は、人口約2,300 万人の台湾に約 1,500 万台のスクーターやバイクがあり、また世界的にも二輪車の台数を考えると、ウェアラブルデバイスとしては大きな可能性があったこと。また安全性の問題など、ハードルの高さが逆に競合の参入障壁にもなり得ると考えたからだという。逆転の発想だ。そしてオートバイ好きなスタッフの情熱も仕事の原動力になっている。
 また、安全なスマートヘルメットの技術は二輪車のライダー向けだけでなく、スキー、ダイビング、消防、警察、軍用、ドローン操作、アクロバット用などさまざまな分野向けヘッドギアデバイスでの応用が考えられる。彼らの戦略はまずはコンシューマー向けに自社でスマートヘルメットを普及させる PR を行い、最新モデルをどんどん発表していく戦略だ。いずれはビジネスモデルをBtoB に切り替えていく。
 「私たちは自分たちがヘルメットメーカーを目指すのではなく、IoT 技術を持たない既存のヘルメットメーカーに IoT 技術を提供していくのが目標」と語る。地道な活動でスマートヘルメットのメーカーとして徐々に知られるようになってきているとは言うが、メジャーになっていくにはまだまだ道のりが長い。二輪車用だけでなく、他のさまざま分野でビジネスパートナーを求めている。日本でのビジネスに積極的だ。



Back